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最近、生活習慣病とか、糖尿病、高脂血症、高血圧等の言葉を良く聞きませんか。
健康ブームというか、テレビでも雑誌でもよく特集していますよね♪
もちろんそれらが、間違っているとは言いませんが、正直言って循環器内科医の私にとっては、物足りないか、専門的すぎて難しすぎるかどっちかでなんですよ。
皆さんがこれを読んで、糖尿病について少しでもわかっていただいて、糖尿病の予防に役立てば幸いです。
・糖尿病の診断基準
皆さん、糖尿病って知っていますか?
そんなの知ってるよ。
ほとんどの人はそう思ったんじゃないですかね。
では、どんな検査をしたら糖尿病と診断できるか知ってますか?
「採血」です。
当たった人に、拍手―、パチパチパチパチ。
尿検査でも糖尿病と確実には診断できませんが、糖尿病の疑いはわかります。
更に質問。
糖尿病の診断基準知っている方、いますか〜?
これを完璧に言える方は、かなり優秀ですね。
もう、健康オタクと言っても良いくらいかもしれませんね(笑)
まあそれは冗談として、そうとう勉強していますね。
では正解
糖尿病の診断基準(日本糖尿病学会より)
http://www.jds.or.jp/
1,空腹時血糖 126 mg/dl 以上
2,75gOGTT(糖負荷試験) 200 mg/dl 以上
3,随時血糖 200 mg/dl 以上
別の日に行った検査で糖尿病型が2回以上認められれば、糖尿病と診断できます。
ちょっと難しいので解説しますね!
空腹時血糖っていうのは、前の日の夜から何も食べていない状態での、朝の血糖値の事です。
名前の通り空腹の時の血糖値の事ですね。
健康診断なんかだと、ほとんどこれです。
健診の時に、「夜ご飯食べたら、その後は何も食べないで、朝ご飯も抜いてくるんだよ」、
と言われるのは、空腹時での採血をするためです。
この空腹時での血糖値が126以上だと糖尿病になります。
ちなみに正常値は110未満ですよ♪
2,75gOGTT(糖負荷試験)
75g OGTT(糖負荷試験)というのは、簡単に言うと、75g の砂糖が含まれた砂糖水を飲んで、30分おきとか、1時間おきに採血をする検査です。
2時間後の血糖値が200以上であれば、糖尿病と診断します。
血糖値というのは、朝何も食べていない状態が一番低くて、食事をすると急激に上がります。
そして、数時間かけてだんだん下がっていって、またご飯を食べると、血糖値は上がります。
一日3食食べている人であれば、これを3回繰り返します。
正常な人だと、食事をした後に血糖値は急速に上がって、2時間もすれば、ほとんど下がりきります。
「どーん」、と上がって「すーっ」っと下がる感じです。
しかし、糖尿病の人は、血糖値が急には下がらず、ゆっくりと下がります。
「どどーん」、と上がるけど「だらだら」っと下がるんです。
血糖値の上がり方は食べたものによっても違うので、同じ量のブドウ糖を使用する。
という意味で75gのブドウ糖を飲む試験をします。
これが75g OGTT です。
ちなみに正常値は140未満です♪
本当は空腹時に採血をしたいんだけど、間違って、「今日は朝ご飯食べて来ちゃったー。」
なーんて事ありますよね。
そういう時に、「その日は何にもしないで別の日に採血します。」
という手もあるのですが、それじゃあ大変ですよね。
「なんの為に病院に来たんだ〜」ってなりますもんね。
ま、健診の場合は病院じゃないんですけどね。
そういう時は、一応その日に採血をして、血糖値が200以上であれば糖尿病と診断できます。
糖尿病じゃない人は、何を食べても普通は血糖値が200以上になる事はありませんから。
ただし、食後なので血糖値は上がっていて当然です。
例えば、空腹時血糖が130なのに、食後血糖が180とかいう人がいたら、見逃す可能性があります。
食事のちょっと後なら血糖値が200以上あったんだけど、食事後、3時間とか4時間経っていたら、それより低いって事もありますからね。
ですから、明らかな糖尿病は診断できるけど、糖尿病じゃないって診断はできないんですよ。
だから、空腹時に採血をするのが望ましいです。
あくまでも随時血糖は参考値って事です。
ここまで読んで、こう思った方いませんか。
「空腹時血糖110未満が正常で、126以上が糖尿病なら、110〜126の人は何なんだー。」
と思った方。
あなたはするどい。
正常でも糖尿病でもない人達のことを、境界型糖尿病と呼びます。
いわゆる糖尿病予備軍ですね。
こういう人も糖尿病の人と同じ位の、食事療法や運動療法をする必要がある、と言われています。
もう一つ気づいた方いるかもしれません。
「空腹時血糖が126未満でも、食後血糖が200以上の人もいるんじゃないか」、と。
おっしゃる通りです、あなたもかなりするどい。
普通、健康診断では空腹時血糖しか、測りません。
だから、空腹時血糖しか測っていなくて、糖尿病ではないと言われても、絶対に糖尿病ではない、とは言えないんですよ。
厳密に言えば、空腹時血糖も測って、75g OGTT もしないと糖尿病ではない。
とは言い切れません。
でも、75g OGTT は2時間かけて3〜5回採血をするので、大変ですよね。
なので、空腹時血糖がある程度高い110〜126のいわゆる境界型糖尿病の人は、再検査をして75g OGTT を受けた方が良いです。
糖尿病の診断基準で「2回以上測れ」、と言っているのは、例えば風邪をひいたり、ストレスがかかったりすると、血糖値というのは高くなるんですよ。
そういう意味で、「2回以上測れ」と言っているんですね。
健診で引っかかったら、同じ検査なのに必ずもう一回血糖値を測るのは、このためです。
糖尿病の診断基準には、血糖値しか書いていませんよね。
でも、最初に尿検査の事も書きましたよね。
糖尿病の診断基準には尿検査は入っていないので、尿検査では糖尿病の診断はできません。
ただし、普通の人は尿から糖は出ないんですよ。
糖尿病や、さっきも言ったストレスや感染があると、尿から糖が出る事があるんです。
ですから、尿から糖が出ていれば、糖尿病の疑い。
という事は言えると思います。
随時血糖と同じように、尿検査はあくまで「参考値」って事です。
【糖尿病の診断基準】
●糖尿病と診断するには採血が必要である。
尿検査でも疑いはわかる。
●糖尿病の診断基準
1,空腹時血糖 126 mg/dl 以上
2,75gOGTT(糖負荷試験) 200 mg/dl 以上
3,随時血糖 200 mg/dl 以上
●空腹時血糖を測っただけでは、厳密には糖尿病
ではないとは言えない。
糖尿病というと、生活習慣病(昔の成人病)というくらいだから、食べ過ぎとか運動不足でなると思っている方は多いんじゃないですか?
ある意味では正しいのですが、厳密には違うんですよー。
なぜかっていうと、糖尿病にはいくつかの種類があるからです。
1型糖尿病、2型糖尿病、他の病気や薬剤によるもの、そして妊娠糖尿病です。
それぞれに対して説明していきますね!
1),1型糖尿病
「インスリン」っていうのは、血糖を下げるホルモンです。
インスリンは膵臓のβ 細胞というところで造られます。
この細胞が破壊され、からだの中のインスリンの量が足りなくなる病気が「1型糖尿病」です。
これは食事とか、運動なんかとは全く関係がなく、子供のうちに始まることが多いんです。
以前は小児糖尿病とか、インスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。
インスリンが自分で造れないので、子供の時から一生インスリンの注射が必要なんですよー。
2),2型糖尿病
皆さんがイメージする糖尿病というのが、このタイプです。
いわゆる生活習慣病ですね♪
たくさんおいしい物を食べて、運動をしないと、摂る量が使う量よりも多くなります。
そうなると、血糖値が高くなるので、人間の体は頑張って血糖を下げるインスリンをたくさん出します。
最初のうちはインスリンをたくさん出して血糖を下げる事ができるのですが、そのうち無理がかかって、働きが悪くなってしまいます。
それで、ずーっと血糖値が高くなります。
これが「2型糖尿病」です。
食事や運動などの「生活習慣」が関係している場合が多くって、わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプです。
だから生活習慣病って言うんですよ♪
たくさん食べる、運動しない
↓
血糖値上がる
↓
頑張ってインスリンを出す
↓
一時的に血糖値下がる
↓
でも、もっとたくさん食べる、運動しない
↓
インスリンいくら出しても効かなくなる
↓
ずっと血糖値高い
↓
だんだん膵臓が疲れて、インスリンも出せなくなる
↓
最終的にはインスリンを打たないといけなくなるこんな感じでしょうか。
1型糖尿病の場合は、なってしまったら最初からインスリンの注射が必要になります。
2型の場合は、最初は薬を使ってインスリンを膵臓から出させればよいのですが、もっと悪くなると、外からインスリンを注射で補わないとならなくなります。
遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるものです。
薬剤が原因となる場合もあります。
・妊娠糖尿病
妊娠中に発見された糖尿病の事です。
名前の通りですね(笑)
新生児に合併症が出ることもあります。
妊娠中は糖尿病の薬は使えないので、一時的にインスリンの注射を使う場合が多いですね。
奇形の子供が生まれてしまう可能性が高くなるので、毎日何回も血糖値を測って、厳格な管理が必要です。
ホント、大変なんですよ〜。
子供を産んだ後、正常に戻る人の方が多いのですが、人によってはその後本当の糖尿病になってしまう人もいるんです。
生活習慣病シリーズって事なので、以後の話は、糖尿病の中でも、2型糖尿病の事になりますよ!
【糖尿病の種類、まとめ】
●糖尿病にはいくつかの種類がある。
具体的には、1型糖尿病、2型糖尿病、他の病気や
薬剤によるもの、そして妊娠糖尿病である。
●生活習慣病と言われる糖尿病は、2型糖尿病の事で、
わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプである。
●1型糖尿病は、一生インスリンの注射が必要。
2型糖尿病は、薬が効かなくなったらインスリンの注射が必要。
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